Flute

音楽に戻るという決断

 

どんな記事?

多忙を極める社会人が、10年のブランクを経て音楽の世界に戻って演奏を楽しむことができるのか・・・納得いく演奏ができるのか・・・そんな気持ちで音楽の世界に復帰した私がフルートの記事を書く上でのあらましを書かせてていただきました。復帰に悩んでる方、今後も続けられるか心配している学生の方こんな社会人もいますので大丈夫ですよ!

Emma
お久しぶりです!Emmaです。最終投稿から年単位で時間が過ぎてしまいました。この間、コロナやら色々なことがありましたね。皆様はどの様にお過ごしだったでしょうか。私の大きな変化は学生の頃真剣に取り組んでいた音楽に戻ることにしたことです。私は就職するタイミングで大好きだったフルートは封印し、特別な思い出がある楽譜以外全て処分しました。そんな私が音楽に戻ると決断し、音楽活動を再開することにした決断についてお話したいと思います。
今学生で音楽されている方で「就職後も続けられるかな??」と悩まれている方やEmmaと同じく再開を考えている方もいるかと思います。音楽活動の再開ってなかなか勇気が出ないと思いますので参考になる点があればと思います。
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音楽が近くにあることが当たり前だった子ども時代

私は5歳でピアノを始め、12歳でフルートに出会いました。正直ピアノは上手とは言えず、先生も怖くて練習も楽しいと感じたことはありませんでしたが、一度始めると辞めることが出来ない性格なのもあり、ずっと続けていました。しかし中学の入学式で初めて聴いた吹奏楽の演奏、とりわけフルートの(見た目)の美しさに夢中になり、どうしてもやってみたいと思いました。

意気揚々と吹奏楽部の見学に行きましたが、フルートは大変に人気の楽器で、2人の募集に対し6人の希望者がいました。幸い私を含めた全員が初心者。選抜はオーディションになりました。顧問と副顧問が審査員、6人に学校の楽器を順番に貸し出し練習の上、ドレミファソラシドの音階を演奏して選抜されることになりました。

私は奇跡的に選抜に残ることが出来て、フルート担当になりました。

しかし、人間関係が芳しくなかった吹奏楽部の中で演奏以外の雑音がどんどん大きくなり、嫌気がさした私は退部する事にしました。元来辞めるのが嫌な性格だったので、とても悔しい思いでした。せっかくオーディションで手に入れたのに!同じクラスにフルートの選抜から漏れた同級生がおり、後の再オーディションで彼女が選ばれました。「辞めてくれてありがとう。おかげでフルートになれた。」と言われたのは忘れられません。

中学時代はその後部活に入らずとりあえずピアノを続け、吹奏楽とフルートがきちんとできる事を1つの条件として高校を選び、入学。さすがに高校は経験者の入部希望がありましたが、高校の入学祝いとして両親にフルートを買ってもらい、半ば無理矢理フルート担当することになりました。

12歳でフルートに出会った私は15歳でやっと本腰を入れてフルートができることになりました。因みに高校もピアノを続けていました。その後高校3年間と大学4年間はほぼフルートの練習の毎日を過ごしました。楽しいことも、辛いことも学生時代の思い出は音楽とともにあり、私にとって音楽はとても大切なものでした。

もう音楽を真剣に続けることはできない

就職を機にフルートも吹奏楽もオーケストラも全てを封印すると決めました。就職先でシフト勤務の部門に配属された私は全く楽器の練習をする時間が取れないことと、一人暮らしに伴い練習場所がなくなった事で学生の時ほどの練習時間が取れないと悟りました。また、レッスンを受けていた先生が海外へ行ってしまった事もあり、音楽から離れることに決めました。楽器は実家に置いて行き、特に思い入れのある楽譜以外処分しました。ちなみに「のだめカンタービレ」等の音楽を扱った作品も見る事はなくなりました。その後約10年ほどの期間、私が音楽と関わることはありませんでした。

エキストラで出演してほしい

ある日、高校時代の友人から吹奏楽のステージにエキストラで出演してもらいたいという依頼を受けました。コロナで中断していた演奏会再開の時でした。

「10年くらい吹いてないから無理だよ。」

と断りました。楽器は卒業後一度も調整をしていません。

「楽器を構えているだけでもいいから」

と熱心に誘ってくれたので、(断り切れず)にエキストラを受けました。正直そんなに吹ける状況ではありませんでした。まず当たり前ですが、楽器の調子が悪く低音の2音が出ませんでした。練習も本当にエキストラとしてこれでいいのかと思う様な出来でした。でも本番のステージに上がった瞬間思い出してしまいました。

ステージの上のライトの暑さ、明るさ、ステージの匂い、開演のブザー、拍手の音、ホールの音響。

しかし、戻ってきた記憶の自分とその時の自分の演奏は全然違っていて、「私はもっと吹けるのに!」と思ってしまったことを覚えています。毎日会社と家を往復していた私にとって吹奏楽のステージに上がった経験は刺激的で不安や緊張、失敗も含めて完全に心を掴まれてしまいました。

私の人生には音楽が必要なんだという気付き

実は、何回もフルートに戻りたいと思っていたけど、「諦めると決めたから」と頑なに再開することはしませんでした。でも本番のステージにはきっと魔法の様な力があり、本番が終わった頃私は逆にもう音楽無しの生活に戻ることは難しいと思っていました。海外で美術館に行ったりお城を見るのと同じくらい私にとってフルートや音楽の存在が私の心を大きく動かし大切なものだったと気がつきました。

長く離れてしまいました。でも、今の私に合わせた方法で再開しようと決めました。問題は山積みです。シフトの問題、練習場所の問題、練習時間の問題、楽器のオーバーホールが必要な問題。でも、あの頃と違い、私はある程度経験を積んだ社会人になっています。自分のできる所からひとつひとつ解決しようと思いました。どの様に解決したかは今後記事でお伝えします!

音楽に戻ろう!という決断は私にとって簡単ではありませんでした。学生の頃真剣にやっていたからこそ、難しく思っていました。でも、どう考えても私は音楽が好きで、フルートが好きで、吹奏楽が好きでした。本番のステージが大好きで、緊張感が好きで、ホールに響く音が好きでした。

しばらく考えて、これまでと変わらず、プロフェッショナルとして自分の仕事を続けながら、フルートの演奏を続ける模索をしようと決めました。なんとなく趣味というより、私の中では「デュアルキャリア」というイメージです。この様にして、私はフルートの演奏に戻りました。

最後までお読みいただきありがとうございます。今回は私が10年ほどのブランクを経て音楽に復帰した話を書かせていただきました。学生時代に本気で楽器や部活に打ち込んでいたけど、社会人になってできなくなった。「しかし、やっぱりやりたい!!!」と思っている方は多いと思います。是非再開してみてもらいたいって思っています。もちろん忙しい社会人なので色々な工夫が必要になりますが、私は意外と出来る!」と思いました。今後色々と掲載していきたいと思っています。次回もお付き合いいただけると嬉しいです。

Emma

 

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